いわゆる「統合医療」は、近代西洋医学と相補(補完)・代替療法や伝統医学等とを組み合わせて行う療法であり、多種多様なものが存在します。
社団法人日本統合医療学会によると、「統合医療とは、さまざまな医療を融合し患者中心の医療を行うものです。科学的な近代西洋医学のみならず、伝統医学と相補(補完)・代替医療、更に経験的な伝統・民族医学や民間療法なども広く検討しています。」とされています。
国立補完統合衛生センター[米国]においては、「統合医療」を、「従来の医学と、安全性と有効性について質の高いエビデンスが得られている相補(補完)・代替療法とを統合した療法」と定義しています。また、相補(補完)・代替療法については、「一般的に従来の通常医療と見なされていない、さまざまな医学・ヘルスケアシステム、施術、生成物質など」と定義しています。具体的には、以下のような分類をしています。
ハーブ(ボタニカル)、ビタミン・ミネラル、プロバイオティクスなど
ヨガ、カイロプラクティック、整骨療法、瞑想、マッサージ療法、鍼灸、リラクゼーション、太極拳、気功、ヒーリングタッチ、催眠療法、運動療法など
なお、世界保健機関(World Health Organization:WHO)は、「伝統医療」について、「それぞれの文化に根付いた理論・信心・経験に基づく知見、技術及び実践の総和であり、健康を保持し、更に心身の病気を予防、診断、改善、治療することを目的としている。」としています。
以上の現状を踏まえつつ、2012(平成24)年度におこなわれた厚生労働省の『「統合医療」のあり方に関する検討会』においては、「統合医療」を、「近代西洋医学を前提として、これに相補(補完)・代替療法や伝統医学等を組み合わせて更にQOL(Quality of Life:生活の質)を向上させる医療であり、医師主導で行うものであって、場合により多職種が協働して行うもの」と位置付けることとしています。
太極拳に関する研究では、高齢者やパーキンソン病患者におけるバランスや安定性の改善、変形性膝関節症の痛みの軽減、線維筋痛症や背部痛の症状軽減、また心疾患やがん患者のQOLや気分の改善効果が示唆されています。気功の効果に関する少数の研究からは、気功が慢性頸部痛(結果はさまざまですが)や線維筋痛症による痛みを軽減する可能性が示唆されています。気功はまた全般的なQOLを改善するのに効果がある場合があります。
太極拳と気功はまた不安感の軽減などの心理的な有益性(ベネフィット)もある場合があります。しかし不安感に関する研究の実施方法の相違により、明確な結論を導き出すのは困難です。
太極拳や気功は安全な運動であると思われます。
太極拳と気功は非常に古くからある心身療法です。精神を集中させ、呼吸やリラクゼーションをしながら特別な姿勢をとったりゆっくりとした動作をしたりします。その動作は歩いたり、立ったり、座ったりしている時に取り入れて、練習することができます。気功とは違って太極拳では素早く動作をすることで戦いや護身の型になることがあります。
更にQOL(Quality of Life:生活の質)を向上させる医療であり、医師主導で行うものであって、場合により多職種が協働して行うものと位置付けることとしています。
『当 日本気功研究所は、厚生労働省「統合医療」とは関係ありません。』
下記サイトから引用しています。
◎「統合医療」とは?
出典URL:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/about/index.html
◎太極拳と気功
出典URL:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c02/12.html
『「統合医療」に係る情報発信等促進事業』